厚生労働省難治性疾患政策研究事業 TGCV研究班 代表研究者の平野賢一です。
2008年に、TGCVについての最初の報告をしてから13年が経過致しました。
2020年12月の段階で、全国27施設において診断がなされるようになり、累積患者数は336例、内58例が既に亡くなっておられます。
本症の病態は、細胞内TG分解障害に基づき心筋や血管平滑筋細胞にTGが蓄積することにより、難治性の心不全、冠動脈疾患、不整脈を呈します。TGCV研究班では昨年、TGCV診断基準2020/重症度分類を策定致しました。
我々、TGCV研究班の調査の結果から、以下の如く本疾患は国が求める指定難病の要件はすべて満たし、今年度、指定難病検討委員会においてご審議を頂いております。
先駆け指定医薬品のご指定を頂いた治療薬は、国内製薬企業が承継し、今年度後半にPivotal治験が準備されております。「産・患・官・学」一丸となって本症の1日でも早い克服を目指していきたいと考えております。 先生方、皆さまにおかれましては、ご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。